西尾の家では断熱材を躯体の外部側に張付ける、湿式外断熱工法を採用しています。
ただいま断熱材を張付ける工事の真っ最中。接着剤が乾燥する前に雨に濡れてはいけないので、天気予報と睨めっこしながらの作業になっています。
断熱材のアップ。断熱材はEPS(発泡スチロール)を使用しています。
最近では外断熱という単語も一般化してきましたが、ここで簡単に説明します。夏の間コンクリートは太陽の熱をため込み、日が沈んだ後もその熱をじりじりと室内へと放熱しています。逆に冬には冷たい外気によってコンクリートは芯まで冷やされ、暖房をかけても室温はなかなか上昇しないといった状態になります。
そこで断熱材をコンクリートの外側に張る事で、外気温や太陽光線の影響を減らして躯体温度を安定させ、快適な室内温熱環境を生み出そうというのが外断熱工法の目的です。
コンクリートは一度温度が下ると簡単には温度が上昇しません。夏場、冷房によって冷やされた躯体が保冷材のような役割を果たし、一般的な内断熱の家よりも長い時間、室温を低い状態に保つ事ができるのです。冬場はその逆になります。
東海地区では40ミリの厚みで次世代省エネ基準をクリア出来ますが、西尾の家では実験的に75mm厚の断熱材を採用しています。どの様な効果が現れるのか、竣工後のデータ採集が楽しみですね。