広島の若手建築家、谷尻 誠(サポーズデザインオフィス)の設計による名古屋の家を見に行ってきました。オープンハウス当日は冷たい北風が強かったのですが、沢山の方が訪れていました。
RC造3階建てのシンプルなプランの店舗兼用住宅ですが、向かって左側の壁を屏風の様に折り曲げてあるのがミソ・・・。薄い壁も、折り曲げる事によって強度が増す。そんな構造的な処理が建築内外のデザインに特徴を与えています。
白い壁に大きな開口、ガラス張りのバスルーム。現代的なデザインの要素でまとめられているのですが、機械的な冷たさを感じさせない、職人の手の温もりが伝わってくる優しい空間になっていました。
北側から入ってくる光が、モルタルで仕上げらた屏風状の壁で柔らかく乱反射します。2、3階の住宅部分では、北側だけに窓を設けるという思い切ったプランですが、そのお陰で落ちついた雰囲気の居住空間になっています。交通量の多い道路に面している事を忘れてしまいそう。
小さいながらも細部まで考え抜かれたデザインは、良い勉強と刺激になりました。