先日、東京から来た友達が豊田市美術館を見たいと言うので、久々に行ってきました。ちょうど見てみたかった展覧会がありましたし。
その展覧会とは「フジイフランソワ 綯交 REMIX」。フランソワというフランス人男性の名前ですが、実はバリバリの日本人女性作家です。川へ洗濯へ行ったお婆ちゃんが、流れ着いたモモを家に持ち帰り、切ってみると・・・中の桃太郎まで・・・。そんなブラックユーモア?あふれる作品群が並んでいます。思わず吹き出してしまいそうなモノもあるのですが、若冲や蘆雪を引用しているそれらの作品は、一種独特の雰囲気を醸し出しています。
「綯交ぜ」というのは歌舞伎狂言の世界ではむかしからある技法だそうです。最初は単なるパロディーの様に見ていたのですが、そう言われると、「なるほど」と納得してしまいます。僕が一番気に入ったのは、ウサギの頭がお皿に盛られた「うさつき」。残酷な様で妙に可愛いそのウサギは円山応挙の作品からの引用だそうです。