現在、実施設計中の「瑞穂の家」の現場で、地盤調査を行いました。Architect6では正確な地盤データをとるために、2種類の方法を組合せての調査をお願いしています。
一つは、ハウスメーカーや建売住宅等で一般的に用いられている「スウェーデンサウンディング試験(S.S試験)」。写真左奥で行っています。比較的安価に敷地内の数ヶ所で調査ができるメリットがありますが、深い層まで調べる事が出来ない事と、地盤の状態によっては正確なデータを得られない事がデメリットです。今回の物件では、5ヶ所測定しました。
もう一つは、写真右側で準備中の「標準貫入試験」です。重りを落下させてボーリングを行いながら地盤の固さを調べ、実際の土のサンプルを採取します。S.S.試験に比べて正確なデータを得る事ができ、深い層の地盤も調べる事ができます。ただし、コストがかかるのがデメリットです。今回は1ヶ所測定しました。
では何故二つの調査方法を組合せるのか?住宅の建設で「標準貫入試験」を数ヶ所行う事は、コスト的に現実的ではありません。ただ実際に地下の地盤は、地表面のように水平で無い事も多々あります。ですから1ヶ所の標準貫入試験で正確な地盤をデータを取り、S.S.試験によって地盤の傾きの状態や、補助的なデータの取得を行う訳です。
もちろんS.S.試験のみを行なう場合よりもコスト的には高くなりますが、正確な地盤の様子を知る事は、正しい構造設計を行う為の必須条件。この費用は決して高いものではないと思います。