竜泉寺の家の足場がついに外れ、その外観が現れました。透き通った青空の下で踊る白い箱と壁。足を進めるにつれ、それらの現れ方はリズミカルに変化し、この住宅の動的な魅力が伝わってきます。
建築は2次元的で固定的なものではなく、ある領域もしくは空間を規定する立体によって形作られています。空間の中を移動する事で表れる動的な変化が人に喜びを与え、そしてある部屋に座した時には、静的な静けさや落ち着きをもって人に喜びを与える。ちょっと大げさですが、私の求める理想の建築は「動と静」、その両方を兼ね備えた建築です。
その為、一見して空間の構成を把握できるような視点は排除してあります。一枚の写真では、説明され得ない建築を目指しました。この住宅の写真を撮影してくれるカメラマンには、ちょっとした難題かも知れません。
ところで建物の両サイドの壁と本体を繋いでいる、細い梁がお分かりでしょうか?この部分にはタペストリーガラスを入れるのですが、ガラスを支えるステンレスの支柱はお施主様の手によるスペシャルメイドです。
存在感を消す為に部材を細くし、ガラスの固定方法も工夫をしました。それは完成してから、また説明をいたしましょう。
3月末にオープンハウスを予定しておりますので、皆様ぜひ予定を空けておいて下さい。詳細が決まりましたら、こちらのブログでもご案内を差し上げます。