郊外の住宅街に建つ、白い箱とコンクリート打ち放しの壁によるシンプルでリズミカルな外観が特徴のコートハウス。すべての部屋は、それぞれの部屋に相応しい雰囲気となるようにデザインされた庭に面している。
この家の中心は二つの庭を持つリビングダイニング。一方は30年前からこの敷地にあった景石を中心とした「石の庭」。そしてもう一方は、ナツツバキやドウダンツツジを植えた「緑の庭」。
ともに静寂と時の流れを感じさせる、落着いた雰囲気を醸し出している。
浴室では屋内外を同じ黒い御影石で仕上げ、外部と内部の一体感を強調した。まるで露天風呂の様な気分で入浴を楽しむ事が出来る。
また開口の高さは、バスタブに浸かった時に違和感の無いよう少し低めに。打ち放しの壁を背景に、梅の木が和のテイストを添えている。
和室では畳に座した時に落ち着けるよう、開口部をより低く抑えた。ガラスブロックを透過した柔らかな光が、琉球畳の上で優しく跳ねる静かな空間となっている。
車から降りた瞬間からはじまる、おもてなしの空間。
ガレージから玄関に向かう時、リビングから浴室に向かう時。庭を主体とした連続した空間の流れが、心地よい音楽を奏でるような、落着いた住空間となっている。
所在地:愛知県
主要用途:専用住宅
設計監理:architect6建築事務所
施工:株式会社オノコム
設計期間:2008年1月〜2008年2月
工事期間:2008年5月〜2008年12月
構造:鉄筋コンクリート平屋建て
敷地面積:476.36 m2 (144.35坪)
建築面積:241.56 m2 (73.20坪)
延床面積:166.91 m2 (51.49坪)